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K子と病みおじ・派(ヨールキ・パールキ)

K子と病みおじ・派 ファンタジー
ファンタジーど真ん中、押し入れの怪異K子にじわじわ懐かれ、最後は支配的に主導されるのがたまらない一作です。崖っぷちの男が事故物件で共存を選んだ結果、怖いはずの同居がねっとり甘い関係に変わっていくので、「そのまま毎晩呼べる仲になってくれ」と素直にニヤつけます。
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「K子と病みおじ・派」の作品解説

37歳で失職、再就職も決まらず、日雇いを転々とした末に住まいまで失った男がたどり着いたのは、審査なしで入れる古い和室の物件。入居初日から押し入れの上段には長髪の女性型怪異がいて、見つめられても出ていけない。そこで彼が選ぶのは恐怖より共存、さらに懐柔という妙に前向きな作戦です。

恐る恐る触れてみると、K子は消えるでもなく戸惑い、やがて自分から近づいてきます。押し入れ上段で一緒に寝る流れになると、「嫌われたかと思ってた」と本音をこぼしながら抱きつき、その後は呼べば降りてくる関係へ。崖っぷちのおじさんと屋根裏の怪異が、じっとり甘い共依存に転がっていく過程を追う話です。65Pに加えておまけ漫画も収録、PDF同梱なのも地味にうれしいところ。

「K子と病みおじ・派」の作品情報

この作品のヒロインタイプ

K子は、最初こそ無言で見つめる不気味な怪異ですが、受け入れられた後の変化がかなり刺さります。自分から覆いかぶさり、抱きつき、「もっとする?」と距離を詰め、相手の動きには「駄目だってば」とペースを握る。怖がらせる存在だったはずなのに、関係ができた途端に甘さと主導権をまとめて持っていく、支配的ヒロインとしてかなりおいしいです。読後はたぶん、「その押し入れ、むしろ当たり物件では?」って顔になります。

この作品のテーマ

この作品のテーマは、ファンタジーな怪異同居がそのまま共依存の甘さに育っていくところです。

生活に追い詰められた男が、押し入れの怪異を遠ざけるのでなく受け入れて、毎晩呼べば来る仲になっていく。この流れが実にいやらしくて良いんです。怖さより「そんな顔で来られたらもう一緒に寝るしかないだろ」と思わせるのが上手くて、読み終わるころにはK子に主導される夜を普通にうらやましく感じます。

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